スーパーコンポジットとは





スーパーコンポジットと自然界 (1)


スーパーコンポジットとはどんなものか,そのヒントとなるようなメモを作って見ました。



自然界の材料を使いこなしてきた歴史に学ぶ
 人類は20世紀に至るまで,自然界にある素材を使いこなして生活を営んできました。衣食住すべてが自然の恵みをいかに利用するかの観点で組み立てられています。
 ですから,材料を使いこなすことは,人類の長い歴史そのものだといっていいかもしれません。もっとも金属に関しては,鉱石は自然界に存在するとはいっても,事情は違うかもしれません。
 衣を支えてきた天然繊維は,自然界がつくりだしたものを効率よく利用した最も端的な例です。羊毛,綿,絹,麻いずれも,自然界が作り上げてきた構造を,繊維として,さらに織物として利用してきたわけですが,人類の素晴らしい知恵の成果だといっていいでしょう。

●コンポジットの歴史を振り返る
 
まだまだ,人類が自然界の材料を使いこなしてきた例は数限りありませんが,プラスチックをベースとした複合材料として最もよく知られている,FRP(ガラス繊維強化複合材料)と同じような考え方の材料は古くからありました。仏像や人形などで使われる乾漆像は,繊維を漆でかためて構造を作っています。そういえば,土蔵を作る際は切り藁をバインダーの土に練りこんでいましたし,竹で構造を作ったうえに土を塗っていました。繊維を強化材として使うという考え方は,実はずいぶん古いものだったのです。というより,ガラス繊維強化複合材料そのものがこういった伝統から生まれたものかも知れません。先人の知恵に学ぶことは多いはずです。

蔵作りの商家(旧村山快哉堂 埼玉県志木市)



●新たな機能材料はコンポジットから
 
一つの材料で機能,強度が十分でない場合,材料そのものを変えるのも一つの方法ですが,それを何とか補う別の材料と組み合わせることは,当然考えられてきたことでした。この考えはいまでも変わっていませんし,さらに異種なものを組み合わせることで,これまでにない機能を発揮させることも行われていました。しかし,伝統産業などでは,これらはすべて,技能,知恵という形でしか残されてきませんでした。これまで,蓄積してきたこうした技術,技能はいまほとんどが消えつつあります。しかし,現在の先端的複合化材料技術もまた,混ぜて補い新たな機能を作り出すという意味では,基本的に同じようなことを行っている,といっていいのかもしれません。
 先人の知恵,技能にもスーパーコンポジットのヒントがころがっているかもしれません。


●自然に学ぶことの多様性
 
最近流行のナノテクにもこのような意味では自然から学ぶことは多いと思います。しかし,「自然に学ぶ」といっても,そのアプローチは様々です。

 スーパーコンポジット研究会とともに,自然に学ぶ手がかりを,自然との触れ合いを深めながら考えてみませんか。
 同時にそこから,新しい材料開発のモデル,材料開発のネットワークを,ともに育ててみませんか。









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NPO法人 スーパーコンポジット研究会